はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」
こんにちは。
軟口蓋形成術という、喉ちんこを切除する手術をついに受けてきたのでその日の話をしたいと思います。
長いです。
いつもくだらない内容ばかりなのでね。たまには有益なことを書かなければいけないのでね。
これが誰かの役に立つことを願って。
愛をこめて 栗まんじゅう
はい。
私は幼い頃からイビキ悩まされておりました。
昔はそこまで大きくはない、可愛いミニゴリラ級のイビキって感じだったのですが、大人になってからというもの、年々、マウンテンゴリラ級のイビキに成長していってしまいました。
家族にも勿論、「昨夜、マウンテンゴリラだったよ」みたいなことを言われてましたし、実際に自分のイビキで目を覚ますことも数知れず。
(あと、家族曰く、呼吸してないこともあったらしいので睡眠時無呼吸症候群もあった)
しかも、イビキのせいでちゃんと睡眠を取れていないのか、朝は全く寝た気がしない&生理前でもないのに日中はとにかく眠いしダルい、という始末。
ちなみに我が姉も全く同じ性質でして、二人で「イビキの手術」について何年も調べていました。
そんな同じ悩みを抱える彼女と一緒に
「いつか・・・喉ちんこをとりたいよね・・・」
と夜空で輝く星を見ながら語り合っていました。
でも、ただ語り合っているだけでは夢は叶わない。行動に移さなければ何も変わらないということで、先月。
「よし!もう夏中に喉ちんことるぞ!今、病院に予約を取る!」
と今までのうだうだは何だったんだという勢いで病院に電話し即予約を取りました。
無事予約が取れたので、まず初回は病院で診察。
私が行ったのは喉ちんこ切除で有名な銀座の病院。
何故なら、私は手術というものを受けるのが人生で初&めちゃくちゃ痛みに弱いためピアスさえ開けたことないし、少し指を切っただけで世の中を恨むタイプなんで。絶対に手慣れている先生にMy喉ちんこの切除をやってほしかったのです。
そんな感じで病院でまず初診。
最初に問診票に記入し、血圧を測ります。
その後は鼻に謎の鼻栓みたいなものを片方ずつ入れて鼻呼吸をし、鼻の通りを確認する、というのをしました。
これをやっている自分の姿がかなりアホっぽいので終始ニヤニヤしていました。好きな人とかには見られたくない姿です。
アホっぽくなった後、少し待機したら診察室に呼ばれ、お待ちかねの先生による診察。
口を開け、先生に喉を見てもらったら
先生「はい、じゃあ鼻から喉にカメラ入れますね~」
と言われ、「えっ????」となりました。
あからさまに「えっ???」という顔をしてしまいましたが、そんな私の表情も気にせずテキパキと鼻からカメラを入れる準備が進んでいきました。
そんな鼻からカメラなんてやめてください!!さっきの鼻の通りを確かめる装置を今病院にいるみんなの前で披露するので許してください!!なんならそれプラス梅ちゃんの鼻から鼻息でピーナツ出す芸もやるんで!!ね!!!お願いします!!!
と思いましたが、
やっぱり入れることになりました(当たり前)。
あの時の感覚、、、忘れられない、、、。
鼻からカメラを入れられているとき、
あれは・・・確か小学三年生の時・・
地元のプールではしゃぎすぎて、何故かプールの中ででんぐり返しをした私。
その時、鼻に水が大量に入って、、、今までに感じたことがない苦しさを感じた、よね。
ねえ、あの時の私・・
大変だったよね? 苦しかったよね?
あれから何十年も経ったけど・・・私はまた同じ苦しみを今味わっているよ。
と、走馬灯のように昔の記憶が頭の中を駆け抜けていきました。
そんな死にそうな状態になっていましたが、しばらくするとカメラを優しく抜いてもらえました。
鼻からカメラを入れられるというショックで弱っている私にそっとティッシュを差し出してくれる看護師さん。
恥ずかしながらどうやら泣いていたみたいです。
ショックから立ち直れない私に先生は、鼻の中と喉の写真を見せてくれました。
鼻の中は問題なかったのですが、少し喉ちんこの周りが大きくて、それが睡眠時の呼吸の妨げになっているかもしれないとのこと。
なるほど。
で、先生から手術するかしないかを聞かれたのですが、
ここまで来たら(鼻からカメラを入れられたら)、絶対に手術受けたいので「手術します!」と即決。
つーわけで、最後に採血することに。
普段は採血さえも怖くてガタブルなんですが、この時の私には余裕のよっちゃんでした(古い)。
なんせ鼻からカメラを入れられたので(しつこい)。
ちなみに初診でこんな感じ↓の喉の写真を貰えました(あと鼻の中のバージョンも貰える)。
一見グロいんですが、苦労しただけあり、どんどん愛しく見えてきて、手術前は毎日この写真を見ては微笑むという側から見たらサイコパスみたいなことしていました。
ちなみに鼻の中は綺麗なピンク色でちょっと可愛いです。姉からも「結構可愛いじゃん」と評判(?)。
はい。
で、初診から数週間後、採血の結果、手術を受けても問題ないという連絡を受けたので、無事喉ちんこを失うことになりました。
そして、当日。
決戦の地(決戦?)、銀座に降り立った私。
どうでもいいんですが、銀座駅の改札口を出て階段登って地上に出ようとしたら、この銀座共同溝というものがあり、その階段上がれると思ってたけど騙し階段でした。恥。
手術前まで喉ちんこを失ってしまうことに対しセンチメンタルな気分になってしまっていた私でしたが、この日は思ったよりも冷静でした。
ティファニーやグッチなど高級なお店が並ぶザギンの街を颯爽と歩きながら、喉ちんこをとるためだけに病院に向かいます。
到着し、血圧を測った後は、少し待機。
この待機時間で少し緊張が増してきましたが、恐らく同じ手術を受けた人orこれから受ける人が結構いたので「みんな仲間だね!」という気持ちに勝手になり、勝手に心強くなりました。
しばらくすると漫画喫茶のような個室に移動。
そして、上腕部分に唾の分泌を抑える薬剤を注射。手術5時間前から食事、2時間前から水分を取ってはいけないので、水分・栄養のための点滴をします。
点滴をするのは昔ワインを飲みまくって急性アルコール中毒になったとき以来なので少しドキドキでした(最悪な思い出)。
そして、表面麻酔としてゼリー状の薬剤を30分ほど口に含みます。点滴をしているので看護師さんがスプーンで食べさせてくれるのですが、看護師さんたちみんな超優しいので男だったら確実に好きになっていました。
実は私はこの日のためにゼリーを口の中に含み飲み込まないようにキープする訓練を二週間ほどしてきたのですが、普通に5分くらいで飲み込んでしまいました。
特訓とは、です。
ブザーを鳴らして看護師さんに謝りながらゼリーのお代わりをもらいました(ゼリーは飲み込んでも害がないものです)。
そしてそして、30分ほど経ち、、いざ手術のため診察室へ。
意外と自分緊張していないと思っていましたが、先生から「上の方を見て」と言われたのになぜか下を見たので多少動揺はしていたのかもしれません。
まず、のどに局所麻酔をしてからいざレーザー照射で喉ちんこ切除。
ちなみにこの局所麻酔ですが、絶対にやばい痛いと思ってましたが、先生の手際がめちゃくちゃ良いからか、わりと一瞬で終わりました。
からのレーザー。
ここからは私はひたすら目を固く結び、ただただ口を大きく開けて口呼吸をする、という行為に徹しました。
手術中は麻酔をしているおかげで痛みなどは一切ないですが、
「焼かれとるな」
という感覚と匂いはありました。
例えるなら、勝手に喉でバーベキューが開催されている感じです。
家主抜きでバーベキューパーティーすんな。
でも、私が一番恐れているのはとにかく「痛み」。
このレーザー治療は痛みとかは本当になかったので、
「いいよいいよ!全然私のことは気にせずバーベキューしていて!でも、そのまま無事に終わってね」
という感じでした。
そして、先生の言われた通り、口を大きく開けて口呼吸をするというのに徹したおかげか、確か10分もしない内に
「はい、おしまい~~」
という先生の優しい声と共に手術は終了しました。
終わった・・?
終わったの・・・?
本当に・・・?
手術後、若干放心状態になりながら看護師さんに連れられて、また個室に戻り、点滴をしながら休みます。
でも、まだバーベキューが開催されている感覚が残っている喉・・。
個室に戻って天井を見ながら、
「ついに・・・本当に喉ちんこ取ったんだ・・!」
という気持ちがふつふつと湧き上がってきました。
無事終わった安心感からか気分がハイになってきて、
左個室にいる君も、右個室にいる君も。喉ちんこがない仲間だね!We are friends!
という気持ちになりました。
あと、喉が広くなったことで心なしか呼吸しやすくなったような気がする。
そして最後にちゃんと先生に止血の確認をしてもらったら、
全て終了。
やったーーーーーーーーー!!!!!!!
誰?
ついに、、ついに私はやったんです。
喉ちんこを取ったんです。
長年やりたかったことをやり遂げた充実感によってさらにハイ状態になった私。
帰り、銀座の街を歩きながら、誰彼構わず
「私、さっき喉ちんこ取ったんですよ!!」
と話しかけそうになる気持ちをグッと抑え込んでいました。
そんなことをしたら相当やばい奴だからです。
なのでその想いを胸に秘め、未だにバーベキューが終わらない喉を感じながら、上機嫌な歩行をしました(上機嫌な歩行とは)。
はい。
ということで、
私は喉ちんこを失いました。
誰?2
まだ一週間も経っていないのでイビキが無くなったのかは分かりませんが、明らかに息がしやすくなった感じはあります。
あと、2週間は激しい痛みがあると聞いていたのですが、今のところはそこまで痛みは感じられません。たしかに飲み込む時に若干痛みがあったり、水を飲むと鼻に逆流しそうになりますが、思っていたより酷いものではないので(個人差はあるかもしれませんが)。
でもやはり喉を傷つけたくないので、できるだけ流動食を取っています。
姉から差し入れで貰ったおかゆとドラッグストアで買った離乳食や柔らかデザートたち。
どうでもいいんですが、この鶏レバーの離乳食めちゃくちゃ美味しかった。赤ちゃんこんな美味しいもん食べてんの?!ってなった。お粥にかけて食べとる。
はい。
てな感じで、軟口蓋形成術の話をお届けしました。
まだ本当に手術したばかりなので、もう少ししたらまた経過報告が出来たらいいなと思います。
ちなみに、
手術前最後に食べたのはこれ↑です。
3種のチーズ牛丼、めちゃくちゃ美味しかった!
早くまたこういうのが食べれるようになりたいです。
はい。
色々書いたけど締め方が難しいし、離乳食早く食べたいので、本当にもうここで終わります。
また経過報告します。
さようなら。